ヒールのバランス調整

P1030219 お客様からItalyのスエードチャッカブーツをお預かりしました。P1030220 トップリフト(カカトのゴム)が減っているので交換します。

そこで一つ問題がありました。

P1030221 減っていないヒールの内側から見ると、地面に対してカカトのゴムがかなり浮いています。

原因は①メーカーが企画でバランスを考慮せずに靴を製造した

②以前、トップリフト交換をした修理屋さんが元より厚いトップリフトを加工せずにそのまま取り付けた

などありますが、靴の形状からしておそらく②と思います。

この状態だと歩行時に踵からしっかり重心をかけられずに踵~土踏まずの間あたりに下から突き上げるような違和感があったり痛みを感じます。

また靴に変わった負荷がかかりダメージが起きます。P1030225 トップリフトを6mmの厚みに交換すれば問題は解決出来るのですが、お客様は付いていた厚めのタイプをご希望でしたので10mmあるvibram社の5586ヒールを使用します。P1030224もちろんこのまま取り付けるとこのように同じになってしまうので、ヒールの高さは変えずに斜めに削り調整します。 P1030229地面に対してフラットにしっかり接地しました。

これで見た目が綺麗になったのと歩行時のストレスは感じなくなりました。 P1030228写真では分かりにくいのですが、コバ、積み上げ部分(横)の革も仕上げ直してピカピカにしています。 P1030222あと、ライニングに穴が開いてきたので【カウンターライニング】のメニューで補強します。 P1030227 ライニング(裏革)の革で補強しました。

オレンジ系の革がないのでベージュでの修理になりますが、経年変化で深い色に変化していきます。P1030231※靴紐は後で取り付けます。

ありがとうございます。

 

vibram 5586トップリフト交換 ¥3,200(税抜)

カウンターライニング(ブーツ) ¥5,000(税抜)

納期 2~3日ほど