COACH(コーチ)パンプスの加水分解で劣化した裏革(ライニング)を新しく張り変える修理

P1140177 COACH(コーチ)のパンプスをお預りしました。  P1140178お客様は当店の過去のCOACHの修理ブログをご覧いただき、山形県より郵送で修理をお受けしました。

内容は一般的に修理が不可能と言われるケースが多い「ライニング交換」です。P1140179「ライニング」とは靴の内側の革の事です。

ですが、コーチで使用しているライニングは「革」ではなく「合成皮革」になります。

合成皮革の表面をウレタン塗装で仕上げているので、時間が経てば「加水分解」による経年劣化が起きます。

P1140181足が当たるライニングがボロボロ崩れている状態で、  P1140180中敷きも同じく合成皮革なので劣化しています。

「加水分解」を止めるのは不可能なので、履いて頂くにはこの劣化している部分を新しく張り替える必要があります。

P1140183ただ立体になった状態の靴のライニングを元と同じように張り替えるのは理論上不可能なので、お客様にはメリット、デメリットをお伝えして修理に取り掛からせていただきました。P1140373<after>

「ライニング交換」の完成です。

P1140375似たような色合いの革を使用して新しいライニングにしています。

革なので今後は劣化の心配がなく履いて頂けます。

また革は呼吸しているので通気性も優れています。

P1140378元と変わる点は、修理後は履き口周りに「ミシンステッチ」が入ります。

その点をご了承いただければお受けさせていただいています。

P1140377個人的にはそこまで気にならないと思います。

P1140374中敷きも新しく革で交換しています。

ステッチなども再現して修理をさせていただきました。

P1140376郵送後、お客様から喜びのご連絡をいただきました。

ありがとうございます。

P1140372「ライニング交換」は特殊な修理メニューですが、どんな構造の靴でも出来る訳ではありません。

今回の様に履き口が広いパンプスの靴は可能と思います。

またライニングだけでなくアッパーの素材も合成皮革の場合は修理は不可能です。

まずはお気軽にご相談下さい。

ありがとうございます。

 

ライニング交換(パンプス) ¥10,500(税抜)

中敷き交換 ¥2,000(税抜)

納期 1ヶ月ほど

Coach(コーチ)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)