Ferrante(フェランテ)サイドゴアブーツの靴底を再現するように素仕上げでレザーオールソール交換修理

P1300898こんにちは東です。

Ferrante(フェランテ)のスエードを使用したサイドゴアブーツを神奈川県よりお預りしました。

P1300900フェランテはイタリア・ナポリのシューメーカーです。

私的にはローファーのイメージが強いメーカーですが、これから活躍できるブーツをお持ち頂きました。

P1300901靴底を確認すると、P1300902カカトはそろそろ交換のタイミングです。

P1300903レザーソール中心部にはまだ厚みがあるので「オールソール交換」にはまだ早いタイミングですが、

P1300904つま先は大きく擦り減っており、レザーソールを越え、アッパーにまでダメージが達していました。

靴の作りは「マッケイ製法」なので、この状態でもウェルトがある「グッドイヤーウェルト製法」に比べ修理が複雑ではありません。

P1300905この場合、修理方法はつま先の部分補強などいくつか選択肢があり少し悩みますが、お客様は「これを機にしっかり修理をしたい」とのことで「オールソール交換」で靴底全体を作り替える事をご希望されました。P1300906革の色は無着色の「素仕上げ」で仕上げられています。

「マッケイ製法」の靴は「グッドイヤーウェルト製法」と比べ工程が少ない底付け方法ですが、修理となるとまた違った難しさがあります。

P1300907元の構造を再現するようにオールソール交換をする事となりました。

P1310023古いソールを剥がし、同じ形状で製作したレザーソールを取り付けました。

P1310024「ヒドゥンチャネル」という工程になります。

革を端から薄く起こし、掘った溝に「マッケイ縫い」で縫い、靴底体から剥がれないようにする加工です。

製造工場では機械で行いますが、私たちは革包丁を使って手作業でおこないます。

P1310025この後は起こした革を再度伏せて、レザーソール表面に縫い目が見えないようになります。

P1310067<after>

オールソール交換の完成です。

P1310068レザーソールはライトブラウンカラーに染めて仕上げています。

P1310069つま先の擦れが大きかったので、今回は金属製の「luluヴィンテージスティール」をソールの厚みがあるうちに取り付けました。

P1310070カカトはレザー&ラバーのラスターを使用しています。

P1310072コバ(ソールのサイド部分)は革の表情が活きるように素仕上げで仕上げています。

P1310073擦れていたアッパーのつま先部はスエードの革をあてて、ぱっと見目立ちにくいようにしています。

P1310074ヒールの高さなども再現しているので、履き心地が損なうことなく修理が出来ました。

P1310075これで安心して履いて頂けますね

オールソール交換の修理は靴の作りにより方法は異なりますが、それぞれに適した技術で修理をさせていただきます。

P1310076店頭だけでなく郵送でも修理をお受けしています。

まずはお気軽にお問い合わせ下さい。

ありがとうございます。

 

Italy レザーオールソール交換 ¥13,800(税抜)

Italy ラスター レザートップリフト +¥1,300(税抜)

ヒドゥンチャネル +¥2,000(税抜)

lulu ヴィンテージスティール ¥3,000(税抜)

納期 2週間程

Ferrante(フェランテ)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)