GUIDI（グイディ）のブーツを神奈川県よりお預りしました。
グイディはイタリアのブランドですが、ハンドメイド感ある作りが特徴です。
お客様は10年以上ご愛用されている模様で「クリーニング」でのメンテナンスと「ソールの修理」依頼をいただきました。
アッパーはクリームを入れて履かれていなかった模様で吟面（革の表面）に割れが見られます。
アッパーが割れてしまった場合は修復は不可能になります。
ですがお客様との対話でこの雰囲気もグイディらしいという事で、クリーニング後にクリームで仕上げ直します。
ブーツのカカト部分はバックジップです。
カカトの革の積み上げも若干凸凹があるように仕上げられています。
靴底はカカトのトップリフトトハーフラバーを交換する話でしたが、
ハーフラバーを剥がしてみるとレザーソールの穴から「シャンク」という鉄芯が見えている状態でした。
もう方足は出し縫いのステッチも広範囲で切れており、ソールはだいぶ薄くなっていたので革が割れる状態でした。
お客様とお話しし、このタイミングで「オールソール交換」で靴底を全体作り替えるようにしました。
グイディの作りを再現するように意識して修理を進めさせていただきました。
新しくレザーソールを取り付け、コバ周りを整えるために削りました。
グイディと同じく、ヒールより前の部分は「丸コバ」よ呼ばれるウェルトからアウトソールにかけて丸みがある削りにしました。
「出し縫い」というアウトステッチも新しくなります。
レザーソールは、
純正のように黒く染めて仕上げます。
トップリフトはビブラムのラバーを使用し、
レザーソールは厚みがある今の段階で「ハーフラバー」で補強しています。
少し粗く叩いてグイディらしくしました。
カカトの積み上げの革も粗く削り、グイディらしくしたので、
違和感はなく仕上がったと思います。
クリーニング後は乾燥していたアッパーにしっかりクリームを浸透させて仕上げました。
クリームが入ることで革のひび割れの進行を防げます。
見た目の印象も大きく変わりました。
お客様はオールソール交換でグイディの雰囲気が変わるのを心配されていましたが、仕上がりを確認して大変喜んでいただけました。
これでまたご愛用して頂けると思います。
ブランドイメージを崩さないように、それぞれに合った方法で修理を進めさせていただきます。
店頭だけでなく郵送でも修理をお受けしています。
丁寧に作業をさせていただくので安心してお任せください。
ありがとうございます。
Italy レザーオールソール交換 ￥13,800（税抜）
FILIPS ハーフラバー（黒） ￥3,000（税抜）
靴クリーニング（ブーツ） ￥5,000（税抜）
納期 2週間ほど