Saint Crispin、s(サンクリスピン)オリジナルを再現するレザーオールソール交換修理

P1090508Saint Crispin、s(サンクリスピン)の修理を世田谷区にお住いのお客様よりお持ち頂きました。P1090511靴底はレザーソールで、過去にカカトのトップリフトは交換した模様です。P1090512レザーソールに穴が開いているので「オールソール交換」のタイミングになります。P1090515つま先も擦り減ってウェルトにも擦れが広がっています。

今回は「リウェルト」でウェルト交換までしなくてよい。と判断させていただきました。

ウェルトは複式縫いの構造の靴では生命線なので、つま先の状態は特に気を付けて頂ければと思います。P1090513サンクリスピンの靴は手製の「ハンドソーンウェルト製法」で作られています。

アウトソールの底付けは独特で、前半分を「出し縫い」ウエストは「ウッドペース(木釘)」で留めています。P1090516せっかくブランド特有の作り方なので、再現してオールソール交換させていただきます。P1090510あと、平紐に使用感が見られるので交換します。P1090517レザーのアウトソールを剥がしました。

ハンドソーンウェルト製法です。P1090518「シャンク」と呼ばれる靴の後部が曲がらないように固定するものは、既製靴では「鉄」などの素材を使用する事が多いですが、ビスポーク(オーダー靴)などのように「革」を使用しています。P1090595レザーソールを貼り、「ヒドゥンチャネル」と呼ばれる技法で、端から革を起こし、掘った溝に「出し縫い」をかけました。

この後、革を伏せるとソール表面に縫い目が見えないエレガントな仕上がりとなります。 P1090662サンクリスピンの作りを再現するようにウエスト部にウッドペース(木釘)を打っています。

大工さんみたいですね。P1090716以前もサンクリスピンのトップリフト交換はしたことがあるので、オリジナルと同様に「ラスター」のトップリフトを使います。

化粧釘(真鍮釘)の位置もサンクリスピンの作りを再現します。P1090725 レザーソールをブラウンに着色して仕上げました。P1090726ウエストがいい感じですね。P1090727トップリフトもオリジナルと同様です。P1090724また新しい気分で履いて頂けます。P1090721靴紐は新しく茶色の平紐に交換したので、引き締まった印象になりました。P1090720オールソールで修理をお受けすると「靴磨き」はサービスしてお渡ししています。P1090722 つま先部はシミなどが見られたので、隠すように濃いクリームを使用して磨きました。P1090728店頭だけでなく郵送でも修理をお受けしています。

お気軽にご連絡ください。

ありがとうございます。

 

Italy レザーオールソール交換 ¥13,800(税抜)

Italy ラスター レザートップリフト +¥1,300(税抜)

ヒドゥンチャネル&ウッドペース +¥2,000(税抜)

靴紐交換(ロー引き平紐) ¥700(税抜)

納期 2週間以内  

Saint Crispin,s(サンクリスピン)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)