SAINT LAURENT(サンローラン)ハーネスブーツの靴底全体を再現するように作り替えるオールソール交換修理

P1260642こんにちは東です。

SAINT LAURENT(サンローラン)のハーネスブーツをお預りしました。

P1260643サンローランのこのモデルは「マルジェラの足袋シリーズ」「レッドウィングのベックマン」と並んでよくお預りするアイテムです。

P1260644中でも一番ご要望が多いのは「ハーフラバー補強」か「ハーフラバー&ヴィンテージスティール補強」になります。

今回はだいぶ手間暇をかけた修理になるのでご紹介します。

P1260645レザーソールは「ハーフラバー」で補強していない状態で履かれており、穴が開く寸前まで擦り減っています。

この場合、何度かブログでご紹介しましたが「ハーフレザーソール」でソール前部のみを交換したりも可能です。

P1260646つま先部を確認すると、よく引っ掛かって歩行されている模様で、

P1260647「押し縁(ウェルト)」と言われるパーツが欠けて無くなっていました。

今回はこのレザーウェルトも新しくする必要があるので「オールソール交換」で靴底を全体作り替えることとなりました。

靴の作りは「マッケイ製法」になり、「グッドイヤーウェルト製法」ほどウェルトのパーツがソール交換では重要ではありませんが、ダメージが広がる前のお早めの補強をオススメします。

P1260648ハーネスブーツの特徴はヒールの高さも再現させていただきます。

P1260649まずはダメージが大きいソールとヒールを取り外しました。

P1260747靴本体に新しく準備をした押し縁を取り付けます。

こちらは元と同じくダミーの縫い目が入ったものになります。

P1260748レザーソールも取り付け、

P1260749「マッケイ縫い」で縫った状態です。

P1260791そして元と同じ高さまで革を足して形成します。

元のサンローランのヒールは空洞のあるプラスティックの表面に薄い革を巻いているものになります。

ソール交換をするとこのように革を重ねる必要があるので、元より少し重くなります。

P1260792ですがより高級仕様になります。

P1260790靴の形は整ったので、

P1260793レザー部分を黒く染めて仕上げました。

P1260796カカト部分は耐久性のあるビブラム社のラバーを使用しました。

P1260794ソール面は今後擦り減らないように「ハーフラバー」で補強をし、

P1260795より耐久性を持たせるためにつま先部は金属製の「lulu ヴィンテージスティール」を取り付けさせていただきました。

P1260798コバ(ソールのサイド部分)、

P1260797ヒール周りも違和感の無い仕上がりと思います。

P1260799これで安心して履いて頂けますね。

P1260800店頭だけでなく郵送でも修理をお受けしています。

状態により修理内容は異なりますが、まずはお気軽にお問い合わせください。

ありがとうございます。

 

Italy レザーオールソール交換 ¥13,800(税抜)

FILIPS ハーフラバー(黒) ¥3,000(税抜)

lulu ヴィンテージスティール ¥3,000(税抜)

納期 2週間程

Saint Laurent(サンローラン)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)