Stefano Bermer(ステファノベーメル)既製靴の靴底をハーフラバー補強&トップリフト交換修理

P1140808Stefano Bermer(ステファノ ベーメル)のスエードを使用したダービープレーントゥをお預りしました。

P1140809「スフェファノ ベーメル」はイタリア・フィレンチェの靴メーカーで、ビスポーク(注文靴)が有名ですが、こちらは高級既製靴になります。

P1140810こちらは手製の「ハンドソーンウェルト製法」の「九分仕立て」になります。

完全機械製の「グッドイヤーウェルト製法」と違い、手作業と機械を部分により使い分けた作り方です。

P1140813過去に修理はしていない状態で、靴底の修理でお持ち頂きました。

P1140812カカトのレザートップリフトが擦り減ってきているので交換します。

擦り減りがトップリフトを越え、積み上げの革まで達しているので、P1140811まずは積み上げを元の厚みに戻してからトップリフトを新しくします。

P1140816レザーソールの厚みは十分にありますが、

P1140814問題なのはつま先の状態です。

P1140815擦り減りがレザーソールを越え、ウェルト深くまで広がっています。

「ハンドソーンウェルト製法」「グッドイヤーウェルト製法」の作りはウェルトの状態はとても大切なので、今回の様にウェルトが損傷すると頭を悩ませます。

一番丁寧で良い修理方法は靴底を分解し、「リウェルト」で新しいウェルトにし、「オールソール」し直す方法と思います。

ですが費用が大きくかかるのと、今回は靴が比較的新しい状態ということもあり、お客様とのご要望で別の修理方法で作業を進めさせていただきました。

P1140843<after>

一番ベターな修理方法ですがウェルト、レザーソールの擦り減った箇所を革で埋めて厚みを戻しました。

P1140846その上に「ハーフラバー」でレザーソールをカバーしていています。P1140845これでレザーソールのつま先部の擦り減りは改善されます。

P1140842ベストな修理方法ではありませんが、歩行する分には特に問題はありません。

つま先の状態は特に気を付けて頂ければと思います。

P1140847カカトは「アローヘッド」のレザートップリフトを使用し、黒く染めて仕上げています。

P1140848ヒールのバランスも良くなりました。

P1140849これで安心して履いて頂けます。

P1140850お客様に喜んで頂け、当店のオーダーもしてくださいました。 

お作りさせていただく靴もスエードで、「ハンドソーンウェルト製法」の「フルハンド」になり、木型~底付けまで完全手製靴になります。

オーダーは仕上がるまで現在4ヶ月いただいていますが、仕上がるのを待つのも含めて楽しんで頂ければと思います。

ありがとうございます。

 

Italy アローヘッド レザートップリフト交換 ¥3,800(税抜)

カカト革埋め +¥600(税抜)

FILIPS ハーフラバー ¥3,000(税抜)

つま先革埋め +¥600(税抜)

納期 翌日

Stefano Bemer(ステファノベーメル)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)