ウエスタンブーツの修理をお預りしました。お客様はユーズドショップで購入され、これから履いて行きたいとの事でお持ち頂きました。
気にされていたのはつま先の状態です。
靴底は過去にハーフラバーで補強されていますが、
状態を確認したところ、減っていたレザーソールのつま先を革で厚みを戻し、ハーフラバーが張られています。
その接着が剥がれてこのように開いている状態です。
こうなると修理方法は色々あるので悩みます。
修理予算をかけないで応急的に修理するのであれば「接着するのみ」ですがオススメはしません。
つま先を引っ掛けてしまうとまた開くリスクもあり、お客様もしっかり直したいとのことでした。
ハーフラバーを剥がすとレザーソール自体も薄くなっており、「出し縫い」のステッチも広範囲で切れています。
表面からハーフラバーを貼っても縫い糸自体が切れているので、ソールが本体としっかり固定されていない状態です。
こうなると「つま先を革で埋めて縫い直す」「ハーフレザーソール」「オールソール」など修理方法はいくつかありますが、靴の状態とお客様のご予算をお伺いし、「ハーフレザーソール」で作業を進めさせていただきます。
レザーソールの前半分をカットしました。
黒く見えているのはラバー素材のミッドソールです。
5mm厚のレザーソールを貼り付け「出し縫い」のステッチをかけました。
これでソールの厚みも戻り、しっかりと固定されています。
元のレザーソールとハーフレザーソールを極力違和感ないように繋ぎます。
そしてレザーソールが擦り減らないように「ハーフラバー」で地面との接地面をカバーしました。
コバ周りは削って整え、
着色して仕上げます。
引き締まった印象になりました。
繋ぎ目もほとんど分かりません。
これでしっかり履いて頂けますね。
お客様との対話を大切にし、丁寧に作業をさせていただきます。
安心してお任せください。
ありがとうございます。
ハーフレザーソール(5mm厚・縫いあり) ¥8,500(税抜)
FILIPS ハーフラバー ¥3,000(税抜)
納期 2週間以内