こんにちは東です。
お客様からHPでお問合せ後、Church’s(チャーチ)をお持ち頂きました。
1960~70年代頃の古い「旧旧チャーチ」です。
とても綺麗な状態で履かれています。
内羽根式セミブローグのデザインです。
つま先部のメダリオンと、パフォレーションがカジュアルな印象を与えます。
お客様はアイレット(靴紐を通す穴)の状態を気にされておられました。
いつからかは分かりませんが、一番上のアイレットの穴に裂け目が見られます。
高級靴だとあまり見ない状態な気がします。
羽根の裏から確認すると「裏ハトメ」と呼ばれる金具が付いている構造です。
裏ハトメがあるので実際は裂けが広がることはないと思いますが、今回は手を加えることとなりました。
またハトメがない構造でも、羽根部分はアッパー(表革)とライニング(裏革)の間に革やテープで補強されているので、この部分は伸びないように作られています。
アッパーの裂けの修復は難しそうなので、デザインを変えて補強する事となりました。
使用するのは裏ではなく、「表ハトメ」です。
こちらは店にあるハトメの在庫です。
サイズ、色がいくつかあります。
「菊割り」と呼ばれるタイプだと靴紐が切れやすくなるので、裏からの押さえがあるものを使用します。
色は黒ニッケルをお選び頂きました。
まずは元に付いていた「裏ハトメ」を取り外し、アッパー側から「表ハトメ」を打ち、取り付けました。
裂けていた部分範囲が少しだったので、ハトメでカバー出来ました。
裏からの見た目はこうなります。
<after>
全てに取り付けました。
この加工は「内羽根」「外羽根」共に可能です。
ですがアイレットの数が多く、穴と穴の間隔が狭いデザインの場合は見た目が窮屈になるのでオススメは出来ません。
ハトメがあると靴紐の動きも滑らかになります。
パンチングとのデザインの相性もいいと思います。
カジュアルさがより増しますね
5アイレットのデザインなので、今回は合計20個取り付けたことになります。
店頭だけでなく郵送でも修理をお受けしています。
まずはお気軽にお問い合わせ下さい。
ありがとうございます。
表ハトメ加工 1個¥300(税抜)
※今回は合計20個なので¥6,000(税抜)となります
納期 3日程
過去のチャーチの修理事例です。