こんにちは、aestasの石川です。
ここ数日は良い天気が続いていますね。先週納品したお客様の結婚式も晴天に恵まれて良かったです!
さて、今回納品の靴も結婚式の為にしっかりとした革靴が必要になって、とご注文頂いた一足です。
とはいっても、今回は新郎様ではなくご親戚の結婚式に参列するために正装用の靴を仕立てられました。

ビジネスシーンや冠婚葬祭に一足持っていると安心できるよう、デザインは内羽根式のストレートチップです。
使い勝手が良いこともあり、aestasでは最も良く作る靴の一つです。
余談ではありますが、冠婚葬祭にお使い頂けると書きましたが、葬儀に関してのみ本来は革製品は相応しくないと言われております。
死後の動物の皮を使用した革製品を身に付けることは、亡くなった方に別れを告げる場には不相応と考えられているため、葬儀の際に使用するバッグや靴は合成皮革製品を身に着けるほうが良いとされています。
革靴の作り手にはなかなか難しい仕来たりです。むしろ一張羅でお別れを告げる方がより礼を尽くしているようにも感じます。

そういった意味ではオーダーメイドの革靴であれば、冠婚葬祭どちらに履いていっても問題はないものと考えております。
写真では伝わりませんが、足長が24.1cmと男性としては小さい足をしているため、既製靴で足に合ったものを探すのはなかなか難しいと思います。
また、足長に対して甲のボリュームがありますので、サイズだけで選ぶとすると25.0~25.5cmの靴選びになりがちです。
全体的に緩めのフィッティングになるので、足にタコや魚の目などを始めとした症状が出やすくなります。
既製靴の枠に収まらない方は非常に多いですが、男性で足が小さい方は特にオーダーメイドでの靴作りをお薦め致します。

踵はいつも通りシームレスヒールです。よく見ると履き口の内側と外側のラインの高さが違うのがお分かりいただけると思います。
これはくるぶしの高さが内と外で違うためで、内の方が高く、外くるぶしの方が下側に付いています。
既製靴にたまに見られるのですが、これが逆になってしまっているものがあります。
靴の形にする釣り込みの段階でバランスがおかしくなってしまったと考えられますが、これでは外くるぶしが当たり痛くて歩けません。
そのような場合は一度お手持ちの靴を真後ろから見てみて下さい。

ソールはレザーソールにハーフラバーとラバーヒールのセットです。
これで滑り対策はバッチリです。
ご親戚の結婚式も晴天に恵まれますように!
【今回の靴】
内羽根式ストレートチップ
靴代・・・¥98,000-(マッケイ製法)
※ハンドソーンウェルト製法・ノルベジェーゼ製法の場合¥160,000~
革・・・アノネイBOXカーフ+¥10,000-
ソール・・・レザーソール + ハーフラバー
※初めてお作りになる際は、木型制作代(仮縫い込)として別途¥50,000-頂戴致します。
※現在の納期は約4ヶ月です。
※価格は税抜です。