こんにちは。aestasの石川です。
2016年も残すところあとひと月となってしまいましたね。
年始に立てた目標の達成具合に汗をかきながらも、1足1足気を抜かず製作していきます。

今回納品した靴は、外反母趾でお困りのお客様の靴です。
以前に他のブランドでオーダーされた靴をapegoにお修理のためお持ち頂いたのをきっかけにご注文を頂きました。
外反母趾用の靴として製作されている靴は、素材が柔らかく、サイズ感も大きなものが多く見受けられます。つま先も太目のラウンドが多く、そのためにデザイン的にはどうしても野暮ったく感じてしまいます。
オーダー靴はお客様の足に合わせることは勿論のこと、そのお客様の体型や雰囲気にも調和したデザインバランスが必須だと考えていますので、木型を削る際もお客様の立ち居振る舞いをイメージしながらの作業となります。
こちらのお客様は身長も高く、細見で穏やかなお客様でしたので、手縫いのモカで柔らかさを演出しつつスマートかつ落ち着いた雰囲気に仕上がるように製作致しました。

一見、外反母趾の方の靴には見えないと思います。
モカ縫いは失敗が許されないのでいつも緊張しますが、たまらなく好きな作業でもあります。
片足の縫いあがりですが、雰囲気がガラッと変わります。

イタリア製のタンニンレザーとの相性は抜群ですね。
大変喜んで頂けました。ありがとうございます。
<今回の靴>
Uチップダービー(紳士)
マッケイ製法
ソール ・・・ レザーソール+ハーフラバー仕様
革 ・・・ イタリアンタンニンレザー(ミネルバボックス)
別途初回木型代¥50,000-