こんにちは、aestasの石川です。
新年のご挨拶には遅くなってしまいましたが、本年もapego共々宜しくお願い申し上げます。
2019年がスタートして半月経ちましたが、昨年ご注文頂きましたお客様の靴が順々に完成に近づいております。
今回は黒のボックスカーフを使用したプレーントゥの内羽根靴を納品致しました。

オーダー靴の一足目では黒い革をお選びになるお客様が圧倒的に多いですが、デザインとしてはプレーントゥは意外と少ないチョイスです。
ストレートチップがフォーマルスタイルの一番人気ですが、プレーントゥではつま先に切り替えがない分足元がすっきりと見えます。
仕上げでつま先の先端に向かってグラデーションを掛けるように光沢を持たせることで上品な足元を演出できるところもプレーントゥの魅力です。
こちらのお客様は身長に対して足長が長く、かつ扁平足気味であるために既製靴ではサイズ選びがかなり大きくなりがちでした。
偏平足の方は靴を横幅重視で選ばれるため、踵周りに余分なスペースが生まれやすく、どうしても歩行時に踵が抜けやすくなります。
そのため木型制作では、踵からウエスト部分を絞ることで横ブレと歩行時のかかと抜けを防ぎ、趾の付け根から前は余裕を持たせるように削っています。
つま先は適当な捨て寸を加えつつ、お客様のお好みに合わせたフォルムに仕上げています。
プレーントゥですと、木型のシルエットがダイレクトに靴のフォルムに出てしまうので特に神経を使います。

踵周りは切り返しを作らず、シームレスヒールでの仕上です。
耐久性と見た目を兼ね備えたaestasの標準仕様です。

ソールは滑り防止と耐久性を持たせるため、レザーソールの上にハーフラバーを貼りました。ご注文時のハーフラバー加工、スティール加工は無料にて承っております。
今回はヒール部もラバー仕様ですので、少しの雨であればスリップも気にせずお歩き頂けます。

オーダー靴は納品したあとのメンテナンスや調整も大事ですので、磨きやお修理などお気軽にapegoにお持ち頂ければ幸いです。
既製靴も同じですが、アッパーのお手入れ次第で靴の寿命が大きく変わってしまいますので、月1回は靴磨きをしてしっかりと保湿して頂きたいと思います。
末永くご愛用頂ければ幸いです。ありがとうございました。
【今回の靴】
内羽根プレーントゥ
靴代・・・¥98,000-(マッケイ製法)
※ハンドソーンウェルト製法、ノルベジェーゼ製法の場合¥160,000~
革・・・アノネイ黒+¥10,000-
ソール・・・レザーソール + ハーフラバー
※初回は上記靴代の他、お客様専用の木型制製代として¥50,000-(仮縫い代込み)頂戴致します。
※現在納品まで約4ヶ月程ですが、ご注文状況により前後致します。
※価格は税抜です。