こんにちは東です。
APOLLO(アポロ)の修理を練馬区よりお持ち頂きました。
アッパーはカーフとヌバックのコンビです。
雰囲気からも伝わってきますが、ヴィンテージシューズになります。
お客様曰く1960年代頃のもの?とおっしゃっていた気がします。
made in Germanyです。
私も知りませんでしたが、このAPOLLOはあの「Heinrich Dinkelacker(ハインリッヒ ディンケラッカー)」前身らしいです。
ディンケラッカーの面影はさほど感じませんが、今はもうない靴という事もあり、これからも長く履いて頂けるようしっかり修理をさせていただきます。
靴底はレザーソールでまださほど擦り減りへっておらず、厚みはしっかりあります。
ですが、靴本体とソールが剥がれていました。
作りは「セメンテッド製法」で、接着剤のみで靴底が付けられている構造です。
ヴィンテージシューズという事もあり、接着剤が古くなって剥がれたのか、今より接着剤が強力でない時代に作られた靴なので剥がれたなど色々原因はあります。
押し縁(ウェルト)も「ナンポウ」と呼ばれる革の粉塵を固めて作られたものが使用されているので割れています。
接着剤で靴底を貼り付けるのは応急的な修理になるとお客様もご存知で、これを機に「オールソール交換」で靴底を作り変えることとなりました。
<after>
イタリア製のレザーソールを使用しました。
靴底が今後剥がれないようにマッケイで縫い、「マッケイ製法」にしました。
ドイツの靴にマッケイは不思議な感じですが、実用性を考えるとこちらの方が良いと思います。
カカトはビブラム社のラバーを使用しました。
ウェルトも新しく交換し、「ナンポウ」から屈曲性に優れた「レザー」にしました。
見た目も違和感なく仕上がります。
これでまだまだご愛用して頂けますね。
靴の構造に応じた修理をご提案できるように心掛けています。
まずはお気軽にご相談下さい。
店頭だけでなく郵送でも修理をお受けしています。
ありがとうございます。
Italy レザーオールソール交換 ¥13,800(税抜)
納期 2週間以内
Heinrich Dinkelacker(ハインリッヒ ディンケラッカー)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)