こんにちは。柴田です。

COACH(コーチ)のパンプスをお預りしました。
当店ではよくお受けしている修理内容ですが、靴の内側のライニング交換でお預りしました。
こちらのライニングは合成皮革が使用されており、劣化して表面の塗装が剥がれてしまっています。
表面の塗装というのは、このブログでもよくご紹介しているウレタンソールと同じウレタンが使用された塗装で、
履かずにしばらく保管していたりすると、経年劣化により加水分解で剥がれてきたりべたついたりしてきます。

中敷きも同様に劣化していて、靴の内側全体がべたべたしている様な状態でした。
加水分解してしまうと元には戻らないので、張り替える修理になります。

〈after〉
元の色に近い革を使用し、内側のライニングを作り替えました。
靴は立体的に作られているので完全に元と同じように張り替えることは出来ませんが、上から覆うように張り、ミシンで縫い付ける方法で問題なく履いて頂けるようになります。
履き口にミシン縫いがされているものであれば、ミシン目を一つずつ拾って縫っていくのでほとんど縫い直したところは分からなくなります。
こちらのパンプスはデザイン上、袋縫いをされていてミシン目が見えない作りだったので、ライニングを取り付けるための縫い目が入ってしまう事をご了承いただいた上でお修理する形になります。
とはいえ、ほとんど違和感なく仕上がるのでお任せ頂ければと思います。
中敷きも同じ革を使用して作り替えました。
外側のアッパーなどは綺麗な状態でしたので、ライニングを新しくすると新品になったような印象になりますね。
素材も革を使っているので今後は劣化してべたついたりすることなく気持ちよく履いて頂けると思います。
合皮だと汗の吸収をしてくれないので足が蒸れやすくなりがちですが、革だと吸湿もしてくれるのでその点もうれしいところですね。

店頭だけでなく郵送でも修理をお受けしています。
他店ではこの修理をされているところが少ないようですので、お困りの方はお気軽にご相談下さい。
ライニング交換(パンプス) ¥10,800(税抜)
中敷き交換 ¥2,000(税抜)
納期 2週間~1ヶ月程
Coach(コーチ)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)