CROCKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)の「オードリー」をお預りしました。 当店でも取り上げる機会が多い「カウンターライニング」別名「腰裏補修」の修理をご紹介します。
靴の内側の革(ライニング)のカカト部分に穴が開いています。
足と靴が擦れて穴になり、このままの状態で履かれるとカカトの「カウンター」という芯までダメージが広がってしまい、靴の形状が保てなくなるので早めの修理が必要です。カウンターライニングの修理は革をあてて補強するのですが、その修理に使用する革も大切です。
靴を作る際に使用する「アッパーの革」と「ライニングの革」は革を製造する「鞣し」の時点でも違う加工をします。
靴の表面のアッパー、足に直接当たるライニングでは当然、革に求められる内容も異なります。
当店でカウンターライニング、また中敷き交換の修理メニューで使用している革は「ライニング用に作られた革」になります。
タンニンを含んであるので色にも深いが出来、汗の吸収力にも優れています。
現在は3色の扱いで、高級靴に使用しても、靴の雰囲気を損ねる事無く修理が出来ます。<after>
今回は同様に黒の革を使用して補強しました。補強した革が剥がれないように、上のトップラインをミシンで縫います。
縫いの際は、元に開いている針穴を1穴ずつ拾いながら縫うので、穴が増えずに革にもダメージが加えずに修理をおこないます。
靴の状態のチェックはつい、靴底に目がいきがちですが、たまに足が直接当たる内部も見て頂ければと思います。
気になる状態などございましたらお気軽にご相談下さい。
ありがとうございます。
カウンターライニング(短靴両足) ¥3,500(税抜)
納期 翌日~3日ほど
Crockett&jones(クロケット&ジョーンズ)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)