JUTTA NEUMANN(ユッタニューマン)アリスの破れたアッパー全体を作り変え&ビリュケンソールでオールソール交換修理

P1470874 JUTTA NEUMANN(ユッタニューマン)のレザーサンダル「アリス」をお預かりしました。

今年の夏もユッタニューマンの修理が殺到しています。

最近はブログであまり取り上げていなかったので、これから少し多めにご紹介します。P1470875 ほとんどが「オールソール交換のみ」のご依頼ですが、今回は少し特殊です。

アッパーは厚みのある1枚革で今回はブラウンカラーです。P1470876 親指を通すレザー部分を確認するとP1470877 右足部分は裂けており、千切れる寸前の状態でした。P1470878 左足部分は伸び切っています。

おそらく雨で何度も濡れる&乾燥の繰り返しで、革にダメージが加わり、細かいひび割れが見られます。

革はほどよく保革されていないと強度が落ち、裂けやすくなります。

特に雨に濡れてしまうと革の油分が落ちてしまうので、乾いた後はクリームで保革されるのをオススメします。

一度こうなると革の状態を元には戻せないので、この親指部部は作り変える必要があります。P1470879 続いて甲部分を確認すると
P1470880 左足部分の状態は特に問題ありませんが、P1470881 右足部分は革にシワが多く、革自体が伸びている状態でした。

この原因は左右で質の異なる革が使用されていることになります。

成牛の革ですが、右足に関しては1枚の革の中でベリーと飛ばれる、牛のお腹部分の柔らかい箇所を裁断して使用されています。

なので、今回は甲部分も含めてアッパー全てを作り変えることとなりました。P1470882 アッパーの作り変えは一度靴全体を分解する必要があります。P1470883 幸い靴底もダメージが大きかったので「オールソール交換」も行います。P1470884 ただ今回の修理での注意点は「サイズ感」と「使用する革」です。

全く同じ革はないので別のもので作り変えます。

ユッタニューマンのアッパーの作り変えのご依頼は多いので、「近い厚みの黒の革」は店頭に用意をしています。

ですが今回のように茶色の厚みのある革はないので、茶色の革をご希望の場合は「少し異なる雰囲気で厚みが薄い革にライニング(裏側)を付けたもの」を使用して修理をすることになると思います。

今回、お客様は色が黒に変わっても良いとの事で、厚みがある黒の1枚革を使用することとなりました。P1470917 <after>

違和感はないと思います。
P1470918 甲部分は伸びていなかった左足のサイズ感に合わせ、両足を作り変えました。P1470919 親指部分も同様に作り変えています。

靴のサイズ感は革の厚みや質感によっても変わってくるので、「アッパーの作り変え」に関しては若干の誤差が出来る可能性もあるので、ご了承をいただいた上、修理をお受けさせて頂いています。P1470920 靴底も新しくなり修理の完成です。P1470921 純正で使用される「ビリュケンソール」を使用しています。

これで気分新たに履いていただけます。P1470922店頭だけでなく郵送でも修理をお受けしています。

まずはお気軽にお問い合わせください。

ありがとうございます。

 

・ビリュケンソール オールソール交換 ¥8,800(税抜)

・アリスの甲部分、親指部分、両足全体作り変え ¥8,000(税抜)

納期 2~3週間ほど

Jutta Neumann(ユッタニューマン)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)