Pollini(ポリーニ)レディースブーツの靴底をウェルト交換&マッケイ製法でオールソール交換修理

P1120510Pollini(ポリーニ)のレディースブーツをお預りしました。 P1120511イタリアの靴になりますが、数十年前にご購入されて以来お客様はご愛用されており、この度は都内遠方より修理にお持ち頂きました。

P1120512木型や革も今とはまた違うので新鮮に感じます。

P1120515靴底はレザーソールで、過去にハーフラバー補強と、トップリフト交換をされて履かれています。 P1120516靴の作りは「セメンテッド製法」という接着剤のみで靴底を付けている構造になります。

古い靴なので接着剤が弱くなり剥がれている状態です。

P1120514一番気にされていたのはこのギザギザ部分のウェルト(押し縁)です。

ウェルトにステッチが入っていますが、グッドイヤーウェルト製法の靴ではないので飾りステッチになります。

P1120513ウェルトが屈曲部を中心に割れているので交換できないか?とのご相談です。

ウェルトのみの交換は出来ないので、問題を改善するには「オールソール交換」となります。

原因はウェルトに使用さてれいる素材が「南方(なんぽう)」といわれる革の粉末を固めて作られたものになります。

「南方」はヒールの積み上げに使用するのは問題はありませんが、「革」に比べると屈曲性に劣り、今回の様にウェルトで使用すると靴の屈曲部のジョイントを中心に割れるケースが多いです。

問題を改善するようにオールソールに加え、ウェルトも交換します。

P1120856お客様は「これからも数十年履きたい」とのことなので、接着剤のみの底付けでなく、靴底に縫いをかける「マッケイ製法」にしました。

P1120896レザーソールとステッチに負荷が掛からないようにこの時点で「ハーフラバー補強」をしています。

P1120897カカトは耐久性に優れたビブラムのラバーを使用しました。

P1120892ウェルト(押し縁)は飾りステッチの入った革のものを使用しています。

よほど革が乾燥しない限り割れることはないと思います。

定期的にクリームで靴磨きをしていただければと思います。P1120894オールソール交換の際には元のヒールの高さなどバランスが損なわないように作業をおこないます。

P1120893見た目は元を再現し、より耐久性に優れた仕様になりました。

P1120895これでまたしっかり履いて頂けますね。

P1120898丁寧に作業をさせていただくので安心してお任せ下さい。

ありがとうございます。

 

Italy レザーオールソール交換 ¥13,800(税抜)

FILIPS ハーフラバー(レディース) ¥3,000(税抜)

納期 2週間以内