VALENTINO(ヴァレンティノ)のレディースブーツをお預りしました。
今の暑い時期は履かないので、お客様は今年の秋にまた活用できるように今のうちに修理、メンテナンスでお持ち頂きました。
一番気になる点はアッパーつま先部の状態です。
両足共に革が擦れている痕跡が見られます。
つま先は「靴の顔」なので、一番目に映る箇所でもあります。
黒のクリームを使用しての「靴磨き」を行うと色は入って目立ちにくくなりますが、革の擦れた痕跡は残ります。
お客様は一番良い方法をご希望されていたので、ますは「クリーニング」で全体の汚れを落とし、革の表面の擦れを出来るだけ隠し、「染め直し」の作業でお受けさせていただきます。
靴底は過去にカカトを交換した痕跡が見られます。
楕円型に加工されているタンクハーフラバーが割れています。
新しく準備したタンク型ハーフラバーを同じ形状に加工して再現して取り換えるのは可能です。
ですがハーフラバーがつま先部分までカバーしていないのでどうしてもレザーソールのつま先が擦り減ってしまいます。
元々はコバ(サイド部分)から見えないシャープな仕上がりになるようにこのような形で作られているのですが、お客様は特にこだわりはない模様でしたので通常の形状でハーフラバー補強をします。
<after>
使用したのはイタリア・ビブラム社のタンク型ハーフラバーです。
地面との接地面をカバーするようにソールを補強しました。
これで安心して履いて頂けます。
クリーニング後、つま先の擦れ、キズを出来るだけ隠して染め直しました。
深いキズは薄っすらと少し残ります。
お客様には大変喜んで頂けました。
今回は擦れていた場所のみで部分的に染め直しを行い、クリームで「靴磨き」をして仕上げました。
良い状態で靴を保管できるようにブーツの修理、クリーニングもお任せください。
ありがとうございます。
靴クリーニング&部分染め直し(ブーツ) ¥6,000(税抜)
vibram タンク型ハーフラバー補強 ¥3,500(税抜)
納期 2週間ほど