少し前に他店の靴修理店でオールソール(靴底を全体交換)されたらしいのですが、履いているとこのようにつま先部が開いてきた模様です。
修理した店では再修理は受けてもらえなかったらしく、当店に「もう一度オールソールで良いのでしっかり直したい」とお持ち頂きました。「ステッチダウン製法」と言われるアッパーをL字型に折り返して、ミッドソールごと「出し縫い」をかける方法で作られています。
そこにアウトソールのスポンジソールを貼っている構造です。
このような状態なった原因は明確です。
以前、オールソール修理をした店の人が元のミッドソールの接着面を削るときに糸も切りながら削ってしまい、その上にスポンジソールを付けた修理をしたことになります。
お客様が歩くと負荷がかかり、剥がれてきたと思われます。
お客様もその後、修理を任せれる店選びに慎重になるお気持ちはよく分かります。
vibramのスポンジソールでオールソール交換をしていますが、同じvibramでもソールとヒールが違うパーツを使用していて違和感を感じるのでしっかり修理し直します。<after>
元の縫い糸を全て外し、ミッドソールに再度出し縫いをかけました。
そしてアウトソールのスポンジソールを接着しています。 使用したのは耐久性に優れた「vibramケープタウン」です。 「gumlite(ガムライト)」と呼ばれるグリップ力と衝撃吸収性に優れ、ラバーソールと比べて40%軽い素材になります。カカトはヒールにEVA(スポンジ系素材)を使用して高さを作りました。
今後、安心して履いて頂けると思います。
ありがとうございます。
vibramケープタウン ¥12,800(税抜)
納期 1~2週間ほど