こんにちは東です。
DRIES VAN NOTEN(ドリスヴァンノッテン)のミュールパンプスをお預りしました。ドリスヴァンノッテンだけあり、特徴的なデザインです。
今回は私自身も過去に10回ほどしかした事がない修理をご紹介します。
ヒール部分が靴本体からグラグラ動いている状態です。
中敷きをめくって確認すると、
足の裏が触れる「中底」が割れている珍しい状態でした。
この「中底」とレザーソールの「本底」の間には「シャンク」という鉄の芯が入っています。
靴の後部は曲がってはいけない箇所で、固いシャンクでしっかり固定をされています。
今回、中底が割れて靴が歪んでしまったのも、中に内蔵してあるシャンクが折れてしまったのが原因です。
シャンクが折れる原因は、シャンクの材質、靴のバランスなど色々ありますが、さほど起きない事と思います。
この場合、シャンクを交換してしまえばよいのですが、紳士靴と違いパンプスのシャンクは中底に埋め込まれている構造なのと、土台である「中底」も割れてしまっているので、少々力業ですが、上から固定するように補強をします。
使用するのはドイツ製の「TRIUMPH(トライアンフ)ヒールプレート」です。おそらく紳士靴に使用されるヴィンテージスティールのトライアンフと同メーカーと思います。
動かないようにネジでしっかりヒール&中底を固定します。アウトソールに金具が貫通して見える点はご了承お願い致します。
中敷きを敷き直すと見た目に違和感はございません。
ただ、金属製のヒールプレートで固定した方の靴は固さを感じるかもしれません。
中底が折れてしまうのは靴として大きな損傷です。
その分、補強方法も今回の様に力業になります。
まずは修理が可能かお気軽にお問い合わせ下さい。
ありがとうございます。TRIUMPH ヒールプレート補強 ¥2,000(税抜)
納期 翌日以降
Dries Van Noten(ドリスヴァンノッテン)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)