repetto レペットの切れた縫い糸を手縫いで縫い直す修理

P1070908repetto(レペット)の修理をお預りしました。  

過去にレペットのオールソール交換の修理をブログで取り上げましたが、すごく多い検索数で驚いています。

P1070911レザーソールのままの状態で履かれていますが、ソールに穴は開いていないので今回の修理内容はオールソール交換ではございません。 P1070910レペットの靴でたまに見る状態です。

白い縫い糸が切れてアッパーとソールの間が開いています。P1070914レペットは「中底」と「本底」が同じで独自の「ステッチ&リターン製法」という方法で作られています。

修理をするには構造を理解した上で、手作業で行います。

まずは中敷きを外して靴を裏返します。P1070915

縫いのホツレが広がる理由を説明すると、工場の機械で縫われているため2本の「上糸」と「下糸」がからみながら縫われています。

衣類と同じで、負荷が掛かった一箇所の縫いが切れてしまうとホツレは広がる一方になります。

なのでホツレた箇所を中心に縫い直します。P1070916強度に優れた縫い糸を加工して作るところから作業が始まるので手間がかかります。P1070917「機械縫い」と違い「手縫い」は一本の糸を上下から穴を通しアヤ(ロック)をかけながら縫います。

なので万が一、糸が切れても機械縫いのようにホツレが広がらないので、とても理にかなった方法です。

元の状態より強い縫いになる修理なので今後は同じ個所が切れる心配はございません。

P1070918 縫い終わりました。P1070920ひっくり返して元に戻しました。

しっかりアッパーとソールが縫いで固定されています。P1070926この修理はホツレた箇所を中心に繋ぐようにして直すので、あえて全体をほどいて縫い直すまでは行いません。P1070928 レザーソールにダメージが加わらないよう「ハーフラバー」で補強しました。

これでオールソール交換までする心配はないと思います。P1070929カカトもラバーで交換しました。P1070927これで安心して履いて頂けますね。P1070925店頭での受付だけでなく「郵送」でも修理をお受けしています。

お電話、またはHPの「お問い合わせフォーム」よりお気軽にご連絡ください。

ありがとうございます。

 

レペット ステッチ&リターン製法の縫い直し 片足¥3,000(税抜)

vibram 1mmハーフラバー ¥2,700(税抜)

トップリフト交換 ¥2,000(税抜)

納期 1週間ほど

Repetto(レペット)の修理事例 | apego(アペーゴ) (apego2015.com)