WOLVERINE(ウルヴァリン)の修理を練馬区よりお持ち頂きました。お客様は長年ご愛用されていたらしいですが、修理を依頼できる店を探しておられ、しばらく履かれていなかった模様です。
過去に靴修理で嫌な経験もある模様で、ご来店された際も修理の仕上がりを心配されておられましたが、接客の際に作業工程、仕上がりのイメージを細かくお伝えすることで安心して頂け、修理をお受けさせていただきました。
まずは靴底です。
「グッドイヤーウェルト製法」でミッドソールを縫い、アウトソールはビブラムの一体型タンクソールを接着で取り付けている構造です。ご購入されてから時間が経っているということもあり、接着剤が劣化していたので手で簡単に剥がれる状態でした。
「オールソール」という選択肢もありますが、ソールはさほど減っていないので、今回は剥がれたソールを「接着」し直します。
靴の履き口の「トップライン」は擦れにより革にダメージが見られます。
このトップラインを補強します。
加えて内側のライニング(裏革)も大きくダメージが見られます。
履き心地にも不快感を感じる状態なのでしっかり修理させていただきます。
<after>
アウトソールを「接着」しました。
しっかり接着するのはおそらく皆様が思われている以上に難しい作業内容になのでお任せ頂ければと思います。
ソールなどが剥がれたら、手を加えずに剥がれたままの状態でお持ち下さい。 これで当面剥がれの心配はなく履いて頂けます。
ダメージが見られたトップラインは同じ黒の革を違和感がないように薄く加工して縫ってカバーしています。
大きな穴が見られたライニングは「カウンターラインング」という修理メニューで、革をあてて補強しています。
良い状態を保つには靴の内側も大切です。
見た目だけでなく履き心地にも影響する箇所なので気を付けて頂ければと思います。
革が乾燥気味だったので「靴磨き」をして完成です。
お客様にも大変喜んで頂けました。
丁寧に作業をさせていただくので安心してお任せ下さい。
ありがとうございます。
ソール全体接着(両足) ¥3,000(税抜)
トップライン補強(両足) ¥2,500(税抜)
カウンターライニング(短靴・両足) ¥4,000(税抜)
靴磨き ¥1,000(税抜)
納期 1~2週間ほど